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道場訓

武術を学ぶ者として、日々心掛けること

煉誠館 道場訓

一、神仏先祖を尊崇し、師友を敬い、家族を慈しみ、自身に縁ある全ての存在に感謝すること

己の生命は、己の努力のみで保たれているわけではない。目に見えない存在の導き、縁ある全ての人々の恩恵によって生き長らえ、修行の道を歩ませていただいている。感謝の心を忘れず、決して驕らぬよう。

一、艱難辛苦と親しみ、みだりに人と争わず、天地自然の理を相手にすること

孟子の一節にもあるように、艱難辛苦は、己が大役を全うするための力を得んがため、天より賜る鍛錬に他ならない。人の常識で判断せず、天地自然の声を聴き、己が天命を信じよ。試練を楽しむが良い。

一、心身を律して軽薄にならず、されど深刻にならず、中庸の道を自然のままに歩むこと

己を律することなく欲望に流されるまま生きては世の迷惑である。逆に、自分本位に深刻になりすぎるのもまた然り。力を抜き、身の程に合った精進で、明朗に歩めば良い。

一、和して同ぜず、自身の僻見を内省して、他者の心情を想像する姿勢を忘れぬこと

みだりに場を乱し、他者の批判に快楽を得るのは害悪でしかない。己の正義が真理であるとは限らぬ。誰もが各々の事情を抱え、精一杯生きている。想像力を働かせ、他者を理解する努力を忘れぬよう。

一、自己を精神的武士であると自覚し、惻隠の情と礼節を以って、善根の施しに努めること

世の平和のため、より良くあろうと歩む者は、すでに武士である。無理をすることはない。自分の手が届く範囲で良い。修行の中から得た力で、周囲の幸せのために行動せよ。己の命は何のためにあるのか、問い続けること。

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